出来た生チョコを、一つ一つホイルで包んだ。
ずっと考えてたの。
区別するにはどうすればいいかなって。
そしたら、前に読んだ外国の小説
「チョコレート・アンダーグラウンド」
(アレックス・シアラー著/金原 瑞人訳/求龍堂)
に、こんなシーンがあったのを思い出した。
「プレーンチョコレートは、
ホイルのピカピカが外になるように(中略)
フルーツ&ナッツはピカピカが内側にくるように。
そうすれば、ひと目で(中略)わかるでしょ」 これだ!と思い、早速実行したよ。
V.S.O.P.風味は、ピカピカが外
ナポレオン風味は、ピカピカが内側
一つ一つ包んでいくのは、結構難儀なもの。
小さなケーキカップに、それぞれを3粒ずつ入れて
ビニールを三角形に切り、リボンで結んで
今年は、こんな感じになった。

ちなみに「チョコレート・アンダーグラウンド」は
本文の色がチョコレート色という、小粋な本。
児童サービス論の課題で、ブックレビューも書いたぐらい
お気に入りの一冊なんだ。
ブックレビューってのは、書誌情報と言われている
著者名や出版者や装丁などを詳しく書いて
裏面には、要約と書評を書く目録のこと。
私は、この本をこんなふうに書いた。
<要約>
「本日五時以降チョコレートを禁止する」
選挙で勝利を収めた健全健康党は、甘いものを全面禁止し
違反者は処罰するという、とんでもない法律を発令した。
このおかしな法律に背くため、ハントリーとスマッジャーは
行きつけの店の女店主バビおなさんと協力して
地下チョコバーを始める。
<書評>
チョコレートの小説ということで、
装丁はチョコレート色文字までチョコレート色という
徹底振りは、作者の遊び心が感じられる。
有権者が選挙をないがしろにした結果、
とんでもない党が第一党になってしまったという内容は、
どこか現実を感じさせる。
「密造、密売」と聞くとなにやら危険な印象を抱くが
その正体はチョコレートなので、肩の力を抜いて楽しみながら
心地よいスリルを味わうことの出来る現代小説である。結構、これは面白く取り組むことのできた課題だったなぁ。
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